
「」から始まる植物


ジンチョウゲ
まだ寒さの残る2月半ばのころ、どこからともなく漂ってくる甘い香りに、春がそこまでやってきていることを感じさせる花の香りが一番の魅力です。外側が紅紫色で内側は白色の小さな花が枝先に集まってつき、強い香りを漂わせることから、沈香と丁字に例えて名づけられました。白花や外斑の葉の品種もあります。
ヒノキ ‘スイリュウヒバ’
ヒノキの枝葉が下垂する園芸品種で、放任しても枝垂性の樹木特有の縦長の独特な樹形が楽しめます。樹形が似ていることからサワラのヒヨクヒバと区別せず『イトヒバ』と呼ぶことがありますが、生長が遅く、生産はほとんどないので、単に『イトヒバ』と呼んだ場合はサワラのヒヨクヒバのことを指すことが多いので、利用する場合は注意が必要です。庭園などの狭い空間で利用します。
スギ
幹がまっすぐに伸び、狭円錐形の樹形となります。一般的には、3本から数本程度の寄せ植えとすることが多く、美しい樹形が楽しめます。枝葉が密生して、萌芽・復元性があるので、刈り込んで生垣や高生垣などでの利用も可能です。表スギや裏スギなど地域特有の系統があるので、植栽地の地域性にあった種類の選定や管理が求められるので、取り扱いに注意します。造園的には裏スギの利用が一般的です。
スズラン(ドイツスズラン)
高さ15〜30cmほどになる多年草。晩春から初夏に、芳香のある壺型の白い小花を咲かせます。スズランの仲間は北半球に数種ありますが、日本に自生しているのは(Convallaria majalis var. keiskei)です。しかしながら、園芸植物として流通しているのは花茎が長く、花の数も多いドイツスズランになります。スズランは有毒植物ですが、薬効もあり、ヨーロッパでは「黄金水」と呼ばれました。また、香料としても優れており、香水に用いられます。キリスト教では聖母マリアの花とされ、イギリスやドイツ、フランスでは「五月の花」とされ、五月一日にスズランの花束を贈ると、相手に幸福が訪れるとされています。
スダジイ
主に関東以西の臨海部などの常緑広葉樹林の代表的な構成種の一つとして知られています。海岸に生育していることから、厳しい都市環境にも耐え、公共緑化や庭園など広範囲に利用されています。秋に熟すドングリは苦みが無いことから、炒って食べることができます。
スペアミント
爽やかでほのかに甘い香りのミントで、葉脈がへこんだ細長い葉が特徴で、白い花も目立ちます。ソースやビネガー、デザートやお菓子などの香りづけに用いるほか、葉を砂糖漬けに利用します。脳の機能や健康を維持する働きがあり、認知機能の改善や、記憶力・注意力・集中力を高める効果や効能があるといわれています。
ズミ
日本各地の日当たりの良い山地などに自生する落葉高木です。初夏に白い花を咲かせ、秋には小さな球形の果実が黄色〜赤色に熟します。果実は食べられ、甘酸っぱい味がします。ズミの名前はソミ(染め)の転訛で、樹皮を煮出して黄色の染料にしたことに由来します。また、リンゴの台木として用いられました。

スモークツリー
多くの枝を伸ばし、7mほどになる落葉樹です。最大の特徴は、花後に花柄が長く伸びて、煙のような独特の風情を醸し出すことです。花や紅葉を楽しむこともできるため、シンボルツリーや景観樹、ガーデニングに人気です。花色もさまざまで、‘フレイム’や‘ロイヤルパープル’など紫色系の品種にも人気があります。