セイヨウシャクナゲ類 日本の野生シャクナゲに対し、ヒマラヤや中国などの野生シャクナゲを基に欧米で育成された園芸種の総称です。花期は4月から6月くらいで、日本種に比べ大きく育つことや花が大きく、色もカラフルで豪華で華やかな品種が多くあります。
セイヨウニワトコ 日本に自生するニワトコの仲間で、高さ4.5〜6mになる小高木です。6月ごろに白い花を咲かせ、秋には実が黒紫色に熟します。花は「エルダーフラワー」と呼ばれ、薬効があるとされるハーブティーの原料になります。また、ヨーロッパの民間では花の浸出液から「エルダー水」という美顔水が作られました。実も「エルダーベリー」と呼ばれ、民間療法で風邪薬などに用いられたほか、ジャムの原料にもなります。ただし、生の果実には毒があるため注意が必要です。葉、茎、根は薬効が認められています。ヨーロッパでは古代よりさまざまな伝承のある樹木で、近年では『ハリー・ポッター』シリーズの魔法の杖として知られています。
セイヨウニンジンボク 梅雨の終わりのころから咲きはじめ、紫色の小さな花を花穂状にたくさんつけ、夏の終わりのころまで次から次への咲き続ける姿がとても魅力的なやや大きめな落葉低木です。花ばかりでなく、葉にも爽やかな芳香があり、香りの楽しめる樹木として公園・緑地や建物周り、ガーデニングの材料として人気があります。
セイヨウヒイラギ 主にヨーロッパ原産の常緑広葉樹。現地では最も多く植栽に利用される樹種の一つです。品種も多く作出されており、斑入り葉のものなど多様です。基本種の葉は日本のヒイラギ(分類的には別種)に似て波状になり、鋸歯が鋭いトゲになります。5〜6月ごろに芳香のある白花を咲かせ、雌木は冬には赤い実が熟し、長く楽しめます。赤い実をつけた枝はクリスマス飾りにも使われます。
セキショウ 沢筋や渓流などの水辺、岩陰などに自生する常緑多年草で、庭園の滝口や流れ沿いなど水辺の岩組の根締めや護岸、日陰の水湿地の地被などに良く利用します。古くから日陰地の地被類として知られ、輝のある緑葉以外に白や黄色など葉色の変化に富んだ斑入品種や背丈の低い矮性品種などが多く用いられます。葉は濃緑色の細い剣状で、3~5月ごろに尾状の肉穂花序をつけます。 全草に芳香があり、根茎を乾燥させたものが生薬の石菖で、健胃、鎮痛薬に利用します。
センダン 成木の横広がりの雄大な樹形が魅力の落葉高木です。広がりのある公園や緑地のシンボルツリーや緑陰樹向きで、九州などでは学校の校庭にその雄大な姿を見ることがあります。花は5~6月ごろに咲き、3回奇数羽状複葉の小振りな小葉と淡紫色の小花がたくさんつき、繊細な美しい姿が楽しめます。
センリョウ マンリョウと共にお正月用の飾りや活け花などに使われる縁起の良い植物として知られています。低木性の常緑広葉樹で、光沢のある葉が一年を通して美しく、秋から冬には枝先に赤い小さな実が穂状につき、彩りの少ない冬の庭を飾ります。実の黄色のキミノセンリョウもあり、庭園の下草や建物周り、公園・緑地などで利用します。
ソシンロウバイ ロウバイの品種で、花芯に暗紫色の斑紋が無く、緑・黄・白以外の色素を含まない素心花と呼ばれる品種で、花の美しさが際立っています。花は臘月(旧暦の12月ごろ)の頃に咲くことからの名づけられた基本種のロウバイよりやや早く咲き、正月には満開となることもあります。ロウバイ同様甘く高貴な香りが魅力で、香りを楽しむ庭木として親しまれ、最近はロウバイといえば本種を指すほどの人気です。
ソヨゴ 葉柄が長く、風が吹くと葉がよくそよぐことからの名前です。また、熱すると葉が膨れることから「フクラシバ」という別名もあります。花は小さくあまり目立ちませんが、秋には雌木に果柄の長い赤い実を吊り下げて、濃緑色の葉とのコントラストが見事です。和風、洋風を問わず庭園や建物周りなどに使います。
タイサンボク 6月ごろ枝先に上向きにつく白い大きな花は、香り高い甘い芳香が魅力で、花径は20cm以上にもなります。葉は照葉で大きく幅広で、縁は緩く波打ち、葉裏には褐色の細毛が密生しています。成木になると20mを超えるほど大きくなり、古木では下枝が地面につくほど下がってきて雄大な樹形となります。芝生広場など広い場所での利用が効果的です。