シマトネリコ 葉は複葉ですが一つ一つの小葉は小さく、輝きのある明るい緑色なので、さわやかな印象があり、風にそよぐ美しい姿は和洋どちらの建物にもよく合います。生長が早く、背も高くなりやすいことから、狭い場所での利用には注意が必要です。種子がたくさんつきよく生えることから、国内帰化(逸出)の可能性が指摘されており、都市部以外での利用には注意が必要です。名前は島(沖縄)のトネリコの意味です。
シモクレン 一番の観賞ポイントは葉に先立って開く濃紅紫色の大きな花で、樹冠を被うようにたくさんついた姿は、春の盛りを演出します。低木性のモクレンの仲間で、小形であまり大きくなりません。美しい花を愛でて、公園・緑地や集合住宅地、個人庭などに使われることが多く、春の彩りとして欠かせません。花弁が細く花色のやや淡いトウモクレン、花弁が広く花色の濃いカラスモクレンなどの品種がモクレンとして流通しています。
シモツケ 基本種はピンクですが、紅色や白など個体によって多少変化します。花は小花の集まった集合花がたくさんついて樹冠を被い、夏にかけて2番花、3番花と咲き継ぐので、花つきは多少悪くなりますが長く楽しめます。滝や流れ、池護岸など水辺の岩組、庭園や公園・緑地など和洋を問わず広く利用します。近年は海外から様々な新しい品種が導入され、華やかになってきました。
シモツケ‘ホワイトゴールド’ 春から初夏の低木性の花木としてよく知られたシモツケの園芸品種の一つです。芽出しから明るいライムゴールドの葉が魅力的な園芸品種で、白い花との組み合わせが見事です。観賞期間の長いカラーリーフプランツとしてばかりでなく、初夏の花低木としても評価が高く、ガーデニングや公園・緑地・建物周りなど利用範囲が広がっています。
ジャーマンアイリス 虹色の花色と呼ばれるように、豊富な花色と花型、美しく大きな花が一番の魅力です。背の高い7種の野生のアイリスを用いた複雑な交雑によりできた園芸品種で、主にアメリカで品種改良がされていて、毎年350種もの新しい品種が作出されているといわれています。
ジャーマンカモミール 代表的なハーブの一つで、地中海沿岸原産です。リンゴのような芳香のある花が次から次へと開花し、7月ころまで長く楽しめます。花を収穫し乾燥させて、お茶やポプリ、入浴剤、薬用など広く用いられています。
シャガ 常緑性の多年草で日陰の地被として優れています。淡い紫色の花が特徴的ですが、花のない時期も光沢のある細長い葉は地際を彩ります。花は一日花ですが次々と花を咲かせます。生育は旺盛でランナーを出して増えていきます。夏の乾燥や直射光、冬の乾寒風で葉が傷むので上場所には注意が必要です。古くに中国より渡来し日本全国に広がりました。
ジャカランダ 世界三大花木の一つと言われる常緑高木。熱帯アメリカ原産で、5〜6月ごろに円錐花序の花を咲かせます。繊細な葉は、緑陰樹としても優れています。近年では、温暖化現象により植栽可能域が広がりつつあります。白花品種などもあります。
シャクナゲ 欧米でヒマラヤや中国などの野生シャクナゲを基に育成されたセイヨウシャクナゲに対し、日本に自生する野生種を基に育成された園芸シャクナゲの総称です。花はピンクや白花が多く華やかさの面ではやや劣りますが、端正な花型や花穂が美しく環境耐性があるので、野生種がうまく育たない暖地などで利用すると効果的です。
シャクヤク 中国北部原産で、日本には古く平安時代に渡来しました。初夏に15cmほどの大きく美しい花を咲かせます。さまざまな園芸品種が作出され、色や形、咲き方もさまざまです。花の美しさは、美人を例える「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という文句に用いられたほどです。また、当初は薬用植物として栽培されており、漢方では根を乾燥させたものを他の生薬と配合して、胃痙攣、胆石痛の鎮痛剤や冷え症などの婦人病に用いました。ヨーロッパでも古来から薬草として知られ、プリニウスの『博物誌』にも記述があります。