アスコットの樹名札

緑の名札屋さん

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「サ」から始まる植物

サクラ ‘大寒桜’

埼玉県川口市安行の田中一郎宅にあったものを増やしたもので、カンヒザクラとオオシマザクラとの間に生まれたものではないかといわれ、ソメイヨシノより半月ほど早く咲く早咲きのサクラです。花は淡紅色の一重咲きで、直径3cmほどで見ごたえがあり、カンザクラよりやや大きいことから名づけられました。樹形は横広がりの傘型です。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)

サクラ ‘オカメ’

細い小さな花弁の花は一重の小輪で、直径は1.5cmほどで垂れ下がって咲き、紅紫色のかわいい花です。若木はやや花つきが少ないので寂しく見えますが、成木になると花つきがよくなり、葉に先立って花をつけるので、樹冠が花で覆われて小さいながらも春の華やかさを演出します。イギリスのサクラ研究家のイングラム氏が、カンヒザクラとマメザクラとの交配によって作出したサクラです。樹形は広卵型です。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)

サクラ ‘啓翁桜’

ピンクの小さな花は、小花柄が7mm程度で短いことから、枝に直接ついているように見え、独特の花姿となります。シナミザクラを台木にコヒガンザクラを接木してできた枝変わりのサクラです。作出者の吉永啓太郎氏の名をとって啓太郎桜と名づけられましたが、切り花用の品種として啓翁桜の名前で知られるようになりました。花の直径は2cm程度で、樹形は球状にまとまり、幹から気根を出す特徴があります。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)

サクラ ‘神代曙’

原木が東京都の神代植物公園で栽培されていたことから名前がつきました。エドヒガンとほかのサクラとの交雑種と考えられており、花は淡紅紫色の一重の中輪咲きで、直径3.5cmほどです。ソメイヨシノに似ていますが蕾や咲き始め、花弁の先端などの色がやや濃い美しいサクラです。神代植物公園の人気桜の一つです。(参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)

サクラ ‘大漁桜’

熱海市の市営農場で角田春彦氏が早咲き性のオオシマザクラの実生から選抜した栽培品種で、もう一方の親はカンザクラと推定されています。早咲きのサクラで、熱海市では2月中旬ごろから開花します。花は淡紅色の一重咲きの中輪で、すべての花に旗弁が生じる特徴があります。熱海市の網代漁業組合の網干場に原木があり、花の色が鯛の色に似ていることから名づけられました。樹形は傘状です。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)

サクラ ‘八重紅枝垂’

エドヒガンの栽培品種で、細い枝が緩く垂れてその後垂直に枝垂れる樹種特性以外は、エドヒガンと何ら変わりません。やや色の薄い淡紅色一重咲きのイトザクラや、色が濃い紅紫色一重咲きのベニシダレに比べると、八重咲きの花はボリュームがあり、樹形の美しさと相まって、独特の雰囲気を醸し出し、華やかで観賞価値が高い特徴があります。単独でも群植しても美しく、利用価値の高いサクラです。花は淡紅紫色小輪の八重咲きで直径は2.5cmほどです。個体によって花の形や色、大きさに違いがあり、イトザクラやベニシダレなどもよく植えられています。

サクラ ‘横浜緋桜’

横浜市の白井勲氏がケンロクエンクマガイとカンヒザクラとの組み合わせで交配を行い、その実生から選抜されたもので、横浜市で作出されたことから地名を冠し名づけられました。ソメイヨシノよりやや早く咲きます。薄いピンクの花が多いサクラの中にあって、濃い紅紫色の花はよく目立ち、華やかでとても魅力的です。花は一重咲きの中輪で、直径は3cm程度です。時に旗弁が混じる特徴があります。樹形は広卵型でやや横広がりで、美しい樹形です。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)

サクラ‘雨情枝垂’

エドヒガンの枝垂性の栽培品種の一つで、童謡の作詞家として知られた野口雨情の邸宅に植えられていたことから名づけられました。花は八重咲きで直径は3cmほどで、この仲間では一番大きく、平に開き、雌しべがつき出した独特な花型が特徴です。色は淡紅紫色で蕾は色濃く、開花すると外側が濃く、内側はごく薄い花は気品があってとても美しく、華やかで観賞価値が高いサクラです。亜高木に位置づけられることもあり、やや小型のサクラなので、身近に植えて華やかな春を楽しみたい種類です。(参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)