バジル 葉を利用する代表的なハーブの一つです。イタリア料理には無くてはならないハーブで、トマト料理との相性は抜群です。品種による香りの変化が多く、アニスやシナモン、レモンなどの香りが楽しめるほか、濃い紫葉が特徴の品種は、オイルやビネガーなどに漬けると色が溶け出し、赤紫の調味料として利用できます。
ハゼノキ 実から和ろうそくの原料となる蝋(ロウ)を採取するために、古くから栽培してきました。九州などでは並木状に植栽され、古木となった趣のある姿を見ることも多くあります。また、秋の紅葉が見事なことでも知られ、カエデ類とは違った紅葉の名所として、美しい姿が親しまれています。
パッションフルーツ クダモノトケイソウの別名でもわかるように、果実をフルーツとして利用するつる性の常緑樹です。秋に熟す果実は、中に橙黄色でゼリー状の果肉で包まれた小さな種子がたくさんあり、果肉は多汁で酸味と芳香が特徴で、ジュースやアイスクリームなどに利用します。花はトケイソウの文字盤を思わせる変わった姿をしていて、観賞価値があります。
ハナイカダ 丘陵から山地にかけての雑木林のやや湿った林内などに多く見られる株立ち状の低木で、2mほどになります。花は春に咲き、葉の主脈の中ほどに淡緑色のあまり目立たない小さな花を1~数花つけます。葉に花がついたようすを筏に見立てて『花筏』の名前がつきました。雌雄異株で雌木には、夏に黒紫色の実が熟します。若い葉は食べられます。
ハナズオウ 春の盛りに、紅紫色のかわいい花を枝の所々に群生して咲かせる姿が一番の見どころです。葉に先立って花をつけるのでよく目立ちます。中国から300年以上前に渡来したといわれ、個人庭園をはじめ公園や緑地に植えられてよく親しまれてきました。近年は白花の品種やアメリカハナズオウの葉色の変わった品種なども見られます。
ハナノキ 紅・黄葉が一番の見どころのカエデの仲間にあって、春に開花する花は真っ赤な糸状で、枝先にたくさん吊り下げた姿が特に美しいことから、『花の木』と呼ばれる高木性のカエデです。長野県・岐阜県・愛知県の限られた地域に自生しています。なお、秋に真っ赤に紅葉にする葉も美しく、観賞価値も高いことで知られています。よく似た種類に北米原産のベニカエデ(別名アメリカハナノキ)があり、園芸品種も生産されていて、街路樹や公園・緑地などに利用されています。
ハナミズキ 端正な樹形と花や実、紅葉が魅力です。4~5月ごろ葉に先立って4枚の白い総苞のついた花を咲かせ、秋には赤く熟した実と美しい紅葉を楽しむことができます。明治時代に東京市が贈った桜の返礼としてアメリカから贈られた樹です。
ハナモモ 果実を収穫するモモに対し、美しい花を楽しむ品種をハナモモと総称します。中国から渡来した樹木で、品種の多くは江戸時代に作出されたといわれています。春の華やかさを演出する花木としてよく用いられます。
ハマギク 青森県から茨城県那珂湊までの太平洋岸の海辺に生える野生のキクです。花径は6㎝のもなる白花の大輪で、野生菊としては最も大きいことで知られています。日本の特産種で学名は、『Nipponanthemum nipponicum』で、属名にも種小名にも『Nippon(日本)』がつくのは、鳥のトキと本種のみです。江戸時代初期の文献にも記載があり、古くから栽培されてきました。
ハマゴウ 海岸の砂地などに自生する海浜植物です。常緑の低木で、高さは30〜60cmほど。茎は砂上を這って伸び、長さは2mにもなります。夏には青紫色の花を咲かせてよく目立ちます。漢方では乾燥させた実を蔓荊子(まんけいし)と呼び、強壮効果のほか、頭痛や風邪に用います。葉も蔓荊葉(まんけいよう)と呼ばれ、薬や入浴料に用います。