アスコットの樹名札

緑の名札屋さん

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「」から始まる植物

コモンセージ

薬用サルビアの別名があるように、古来、のどの炎症や胃腸炎などの薬として広く利用されてきましたが、強い芳香と苦みや渋みがあることから、最近は香辛料として、魚や肉料理、ソーセージなどの加工品の香りづけに、また、香料やポプリ、クラフトなどに使います。利用にあたっては開花が始まるころに、葉または茎の上部から切り取って収穫します。

コモンタイム

一般にタイムと呼ばれ、最もよく知られたハーブの一つです。枝葉にチモールなどの精油成分を含むので強い芳香があり人気があります。ソーセージや肉料理、魚介類の臭み消し、オイルやビネガーなどの香りづけ、ティーやポプリ、殺菌や消化促進などの薬用などに広く利用します。一見、草のように見えますが矮性の常緑樹で、タチジャコウソウとも呼ばれます。

コロラドビャクシン ‘スカイロケット’

北米西部原産の常緑針葉樹で、コニファーの中では最も細長いロケット形の樹形と、銀青色の葉色が魅力です。独特の樹形を愛でてガーデニングや花壇等のポイントツリーとして多く用いますが、刈り込んで生垣としても利用します。梨等につく赤星病の中間宿主として知られており、梨の栽培地では条例等で植栽を禁止している地域がありますので注意が必要です。

ゴンズイ

山野に自生する落葉樹です。枝は紫黒色で、初夏、枝先に円錐花序をつけ、淡い黄緑色の花が集まって咲きます。実は秋に赤く熟し、時間が経つと裂けます。実の内側は鮮やかな紅色で、黒い種子も露出します。ゴンズイという名前の由来には諸説ありますが、同じく役に立たないとされる魚のゴンズイから取られたという説もあります。ただ、若芽は救荒食として、茹でて塩を加えて食べられました。材には独特のにおいがあるため、薪材などにしか用いられませんでした。

ザイフリボク

名前は、総状に密生する花を、武将が戦陣を指揮するときに使う「采配」に見立て「采振り木」となったと言われます。花は、春に樹冠の外側を覆うように咲き、その見事さから桜に例えられ、シデザクラや二レザクラなどの別名があります。日本では東北地方の限られた地域と、中国、四国、九州地方に分布していますが、自生地での個体数は少なくなっています。近年では近縁種のアメリカザイフリボク(ジューンベリー)が人気ですが、ザイフリボクも庭園や公園に植えられています。

サクラ ‘大寒桜’

埼玉県川口市安行の田中一郎宅にあったものを増やしたもので、カンヒザクラとオオシマザクラとの間に生まれたものではないかといわれ、ソメイヨシノより半月ほど早く咲く早咲きのサクラです。花は淡紅色の一重咲きで、直径3cmほどで見ごたえがあり、カンザクラよりやや大きいことから名づけられました。樹形は横広がりの傘型です。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)

サクラ ‘オカメ’

細い小さな花弁の花は一重の小輪で、直径は1.5cmほどで垂れ下がって咲き、紅紫色のかわいい花です。若木はやや花つきが少ないので寂しく見えますが、成木になると花つきがよくなり、葉に先立って花をつけるので、樹冠が花で覆われて小さいながらも春の華やかさを演出します。イギリスのサクラ研究家のイングラム氏が、カンヒザクラとマメザクラとの交配によって作出したサクラです。樹形は広卵型です。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)

サクラ ‘啓翁桜’

ピンクの小さな花は、小花柄が7mm程度で短いことから、枝に直接ついているように見え、独特の花姿となります。シナミザクラを台木にコヒガンザクラを接木してできた枝変わりのサクラです。作出者の吉永啓太郎氏の名をとって啓太郎桜と名づけられましたが、切り花用の品種として啓翁桜の名前で知られるようになりました。花の直径は2cm程度で、樹形は球状にまとまり、幹から気根を出す特徴があります。 (参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)

サクラ ‘神代曙’

原木が東京都の神代植物公園で栽培されていたことから名前がつきました。エドヒガンとほかのサクラとの交雑種と考えられており、花は淡紅紫色の一重の中輪咲きで、直径3.5cmほどです。ソメイヨシノに似ていますが蕾や咲き始め、花弁の先端などの色がやや濃い美しいサクラです。神代植物公園の人気桜の一つです。(参考資料:新日本の桜 山と渓谷社)