
「」から始まる植物


シュンラン
乾燥気味の落葉樹林の林床などに自生する地生ランの一種です。光合成以外に腐生菌と菌根菌からも栄養を得て生長します。花は早春に咲き、黄緑色の花をたくさんつけます。日本庭園や和風庭園の岩組、苔庭の添景などに利用されることが多く、趣のある姿に人気があります。また、花は山菜としても用いられます。中国や韓国で作出された園芸品種もあります。
ジョウザンアジサイ
アジサイ科の常緑低木ですが寒冷地では落葉します。アジサイとは属が異なるジョウザン属です。花はウツギに似た小花が枝先に集まってつき、蕾は白く、開花すると青く変わります。花後にほぼ球形の美しい小さな藍色の実がつき、秋から冬にかけて長く楽しめます。中国では常山あるいは黄常山と呼び、和名はその漢字を音読みしたものです。葉や根を解熱剤として利用するといわれています。
ジョウリョクヤマボウシ ホンコエンシス
ヤマボウシの仲間で常緑です。花はやや小さく、5~6月ごろに4枚の美しい純白の総苞をつけた花を枝いっぱいに開くので、シンボルツリーとして多く利用します。また、秋になると果実が真っ赤に熟し、輝きのある葉は冬の寒さで赤銅色に変わるなど見どころの多い花木です。
シラカシ
関東地方の屋敷林の主要構成樹種の一つとして知られ、細めの葉が密につくことから、防風、防塵、防火の役割を果しつつ敷地内の乾燥も防ぐので、古くから使われてきました。常緑の葉は細長く低い鋸歯がまばらにあります。名前は材が白い事に由来しますが、樹皮が黒いことからクロカシとも言われます。ドングリ(堅果)は1.5~1.8cmほどの卵形で、その年の秋に成熟します。
シラカバ
高さ20mほどになる高木で、白い樹皮が特徴です。主に高原の風情を楽しむために植える樹木で、寒冷地や夏涼しい地方向きの樹木です。関東以西の暖地では、夏の高温乾燥で傷み、病害虫の加害で枯れやすいので、外国産のシラカバ ジャクモンティ ‘ドーレンボス’が向いています。材は建築や民芸品などに用いられます。樹皮を蒸留した樺油には芳香があり、化粧品などに用いられたこともあります。樹液は甘く、シロップになるほか、北欧やロシアではお酒を作ります。
シラユキゲシ
ケシの花に似ていて、雪のように白い純白の花の姿から名づけられました。中国東部原産の落葉性の多年草で、春に花をつけ、花の中央につく黄色い雄花がアクセントとなって美しく、鉢植えや庭園などに利用し人気があります。
シラン
名前は赤紫の花をつけることから、『紫色の花のラン』の意味で名づけられました。一般には栽培株が流通していますが、野生種は環境省RDBでは準絶滅危惧種に指定されています。ランの仲間は栽培が難しいことで知られていますが、本種は丈夫で、一度植えるとよく増え管理に手間がかからず、グラウンドカバーとして優れ、花つきがよく美しいので、育てやすい草花といった雰囲気が魅力です。
シリブカガシ
マテバシイの仲間で、9月ごろ葉腋から伸びた果序に、マテバシイに比べて小さめの砲弾型のドングリが並んでつき、同時期に花が開花するという変わった性質が特徴です。名前はドングリの底がへこんでいることから『尻深ガシ』という意味で名づけられました。マテバシイのように公共緑化や庭園などに利用されることはほとんど無く、建築材、器具材、薪炭材などに使われます。