「」から始まる植物
サルナシ
東アジアに広く分布する落葉性つる植物です。岩石や他の樹木につるが絡みつき、長さは30mにもなります。雌雄異株で、5~7月に花が咲きます。8~10月につく実は長楕円形の液果で、長さ約2.5cm、緑黄色に熟します。名前の由来は、ナシに似た実をサルが好んで食べたことと言われますが、クマなどにとっても貴重な食料です。この果実は人間も生食したり、果実酒にしたりします。アイヌには、サルナシのつるで神の姿を編むと、死にかけている人の魂を呼び戻せるという伝説があります。つるは上部で腐りにくく、吊橋の材料や筏を組むのに用いられました。サワグルミ
山地の川に沿った砂礫地などに発達する渓畔林の主要な構成樹種の一つです。生長は早く、幹はまっすぐに伸び、縦長の美しい樹形となります。花は細長い花穂で垂れ下がって開花し、夏のころには翼のある堅果が多数つきます。クルミ科ですが種子を食べるオニグルミなどとは属が異なりサワグルミ属なので、種子は食べられません。サワフタギ
丘陵から山地にかけての雑木林などの沢沿いや、やや湿った林内に多く見られる落葉低木で、沢を塞ぐように伸びる樹形が名前の由来です。初夏ころに爽やかな純白の小花が密についた短い花穂を枝先につけ、秋にはほかの樹木では見ることの少ない、美しい藍色の独特な実が熟します。雑木植栽や流れ沿いの彩りとして多く使われます。サワラ ‘フィリフェラ オーレア’
糸状に垂れ下がる枝葉が見どころのサワラの園芸品種の『ヒヨクヒバ』の黄金葉の品種です。本来は高木性の品種ですが側枝を増殖することにより、横に広がる特性を利用し、地被や寄せ植えなどに利用しています。木本性の地被としては、最も数多く使われている種類の一つで、公園や庭園、建物周りや個人邸のガーデニングなどによく使います。黄色の葉は一年を通して美しく、春~秋は鮮やかなライムグリーン、冬はオレンジ色を帯びた濃い黄色に色づき、銀白色のコニファーや赤紫色のメギなどと組み合わせて利用すると、カラフルな景観が楽しめます。同種異名に『サワラ オウゴンヒヨクヒバ』があるので、そちらも参照してください。→オウゴンヒヨクヒバ
サワラ オウゴンヒヨクヒバ
枝葉が糸状に垂れ下がるサワラの園芸品種の『ヒヨクヒバ』の黄金葉の品種です。枝葉が黄金色であること以外、樹木としての特性はヒヨクヒバとほとんど変わりません。一年を通して美しい黄金色の枝葉が魅力で、放任しても枝垂性の樹木特有のやや縦長の円錐形の独特な樹形が楽しめます。古くから庭園樹として利用し、シンボルツリーや列植として、また、数本組み合わせて庭園の景観づくりなどで、庭園に彩りを添えてくれます。同種異名に『サワラ ‘フィリフェラ オーレア’』があるので、そちらも参照してください。→サワラ ‘フィリフェラ オーレア’