
「」から始まる植物


ウメ‘楊貴妃’
ウメは古い時代に中国より渡来した樹木です。花の香りで春を感じさせる代表的な花木の一つで、多くの品種が知られています。‘楊貴妃’は、豊後系のやや遅咲きで、花は淡紅色の大輪、八重咲きです。つやのある華やかな花容を楊貴妃に例えて名づけられました。(参考資料:『ウメハンドブック』株式会社 文一総合出版)
ウメモドキ
小形の落葉低木で、野趣のある自然樹形が魅力です。枝にびっしりと実がなり、冬の間も長期間観賞できます。成木になっても身の丈ほどの高さなので、狭い場所や玄関先などに植えて楽しめます。実を目的に小鳥がやってくるのも魅力です。花や葉などがウメに似ていることが名前の由来。実が大きな品種‘大納言’や、キミノウメモドキなどの変種もあります。
ウラジロガシ
カシ類の中では比較的寒さに強く、宮城県、新潟県以西分布します。裏の白い細葉が特徴で、株立の細長い仕立樹形も特徴的です。
ウリハダカエデ
カエデの仲間では葉が最も大きくなる種類の一つで、紅や黄色の混じった紅葉が見事です。若い樹皮が暗緑色の地に黒い縦じまが入り、マクワウリの果皮に似ていることから名づけられました。
ウワミズザクラ
葉の展開後に、小花が多数密生した白いボトルブラシのような細長い花穂を枝先にたくさんつけ、樹冠が白い花穂で覆われた姿は、新緑の雑木林などでよく目立ちます。新潟では蕾を塩漬けにしたものを杏仁香(あんにんご)と呼んで食用にします。また8~9月ごろに熟す実は食べられ、果実酒にすると芳香と美しい色が楽しめます。
ウンシュウミカン
柑橘類の中では日本人に最も親しまれている果樹です。花の香りがよく、実付きもよいので庭園用の果樹としても人気があります。中国から渡来した柑橘類の変異種とされ、発祥地は温州ではなく鹿児島県といわれます。果実は5〜8cmほどで、橙黄色に熟します。生食するのが一般的ですが、ジュースや缶詰、ジャムなどにも利用されます。エイザンスミレ
一般的なスミレに見られない、深く3裂した細長い三角形の葉が特徴で、比叡山に生えるスミレという意味で名づけられました。山地の林内や林縁など、春はよく日が当たり、夏は樹陰となるような落葉樹林などに多く見られます。茎が短く直立し横に広がらない無茎性のスミレで、かわいい花は春に咲き、白から淡紅色で、紫色の筋が目立ちます。春の庭園の彩りや山野草として鉢植えなどに利用します。
エゴノキ
細い枝先まで、シャンデリアに例えられる白いかわいい花を、無数に吊り下げた姿が一番の見どころです。雑木林の主要構成樹種の一つで、初夏の雑木林の爽やかな主役です。雑木植栽のほか、テラスやデッキに添えて植えると、初夏に美しい花を楽しめるばかりでなく、夏の緑陰としても効果的です。果皮には有毒成分(サポニン)を含み、かじるとえごい(えがらっぽい)ことから名づけられました。近年は紅花品種の‘ピンク チャイム’や枝垂性のシダレエゴノキなどの生産が増えて、ガーデニングの材料として人気です。