メキシカンセージ メキシコなどの熱帯アメリカ原産で、地際から多くの茎を伸ばして株立ち状になることから名づけられました。サルビアの仲間で、ビロードを思わせるアメジスト色の短い毛が密生した萼が特徴で、その色からアメジストセージと呼ばれることもあります。秋に開花し、強い霜がおりる初冬まで長く咲き続けることから人気があります。
メグスリノキ 葉は3出複葉というカエデの仲間では変わった葉形の樹木で、真っ赤に染まった美しい紅葉を暖地でも楽しめることが一番の見どころです。名前のいわれとなった樹皮を煎じて洗眼に用いたことからもわかるように、薬木としても知られ、最近では肝臓薬としても利用しています。比較的大きくなるので、広がりのある公園や緑地、建物周りなどにシンボルツリーとして利用すると効果的です。
メタセコイア 三木茂博士が化石を基に1941年にメタセコイアとして名づけた落葉針葉樹で、それまでは絶滅したものと考えられていましたが、1943年に中国の四川省で、生きている個体が発見されたことから『生きた化石』として知られるようになりました。その後アメリカの調査隊が中国から種子を持ち帰って増やし、1949年に昭和天皇に献上されました。現在日本の各地にみられるメタセコイアの大木は、その個体から増やされたものなどが基になっているといわれています。端正な樹形と針葉樹にあって落葉性という特性から親しまれて、公園・緑地や学校などに植えられています。
モチノキ 厚みのある濃緑色の葉が密につくことから、関東では古くは高生垣として家の周囲を囲むように、また、庭園の主木として玉散らしなどの仕立物に利用してきました。葉と秋に赤く熟す実とのコントラストも見どころですが、雌雄異株なので実を楽しむには雌木を植える必要があります。
モッコク 古来、『江戸五木』、『三大庭木』に選ばれるほど人気のある庭園樹で、『庭木の王様』とも呼ばれるほど評価の高い常緑の小高木です。古くから知られ、親しまれてきました。一番の見どころは、端正で風格のある樹形で、小さ目の葉は光沢があり、初夏の花、秋の実など、常緑樹でありながら四季折々に趣があり、マツやマキなどとともに日本庭園の主木の位置を占めてきました。近年は生活様式の変化とともに、植栽される機会は減っていますが、その価値は変わりません。庭園や公園などに使われています。
モミ(モミノキ) 美しい三角形の樹形が特徴の常緑針葉樹です。成木になると高さ30mを超えるほど生長しますが、移植がやや難しいので若木を利用します。ウラジロモミに比べて高温・乾燥に耐えるので、本州中部以南では本種の利用がのぞましい。若木はクリスマスツリーに利用されます。ヨーロッパにおいては神聖な木として、民間信仰の対象にもなっています。材は強くないものの、白く美しいため天井板や家具、漆器などに用いられます。
モミジガサ 北海道の西南部から九州の山地の山影や樹林下の沢筋などに生える落葉多年草です。葉の形がモミジの葉に似ていて葉を開く前の形が傘をすぼめたような形をしていることから名づけられました。山菜としてよく知られ『シドケ』あるいは『シトギ』などと呼ばれ、若い芽を生食するほか、お浸しやあえ物、汁の実など強い香りや苦みを楽しみます。
モンステラ 光沢のある、切れ込みの深い大きな葉が熱帯のジャングルに生えるつる植物を思わせる魅力的な常緑つる性植物です。一般には鉢植えでインドアグリーンとして利用します。花はミズバショウのような仏炎苞で、果実は熟すとバナナに似た強い芳香を発し、バナナとパイナップルの中間的な味で、食べられますが熟すには1年ほどかかります。
モントレーイトスギ ‘ゴールドクレスト’ 北米原産のモントレーイトスギの園芸品種。代表的なコニファーとして高い人気があります。枝葉は密生し、芽出しの黄金葉が美しく、黄緑色の葉は長く楽しめ、冬期にはオレンジ色を帯びます。生長は早く、西日本を中心によく植栽されており、鉢植えでも用いられます。また、クリスマスツリーに利用されます。
ヤグルマソウ 根元から叢生する大型の葉が、鯉のぼりの竿につける矢車の形に似ていることから名づけられました。北海道から本州の山地に自生する落葉の宿根草です。大形の葉姿を愛でて、雑木植栽の林床やロックガーデンなどのアクセント植栽や個性的な修景植栽、群植などに用いると効果的です。