ヌスビトハギ 花は小さくあまり目立ちませんが、名前のいわれのもととなった実(節果)の形が独特です。盗人が室内に侵入したときに、足音がたたないように足の裏の外側で忍び足で歩いた足跡の形に見立てたといわれています。実の表面にはかぎ状の毛が密生していて、これで動物の体や人の衣服などについて運ばれて、種子を散布します。
ヌルデ 日本ではほぼ全域に見られる落葉小高木。明るい丘陵地などに自生します。古来から人々の暮らしに密接に関連しており、とくに葉にヌルデシロアブラムシの仲間が寄生する「五倍子(ふし)」がタンニンの原料になり、薬用、染料、インク原料、お歯黒などに用いられてきました。生薬名は「五倍子(ごばいし)」で、口内の腫れ物や歯痛、切り傷に、また、煎じた汁は下痢や咳止めに効くとされました。材は軽く柔らかく、箱類や小細工、下駄などに用いられました。
レイランドサイプレス 1985年にモントレーイトスギとアラスカヒノキとの間に、属間雑種として作出された樹木です。青緑色の枝葉が密生し、狭円錐型の樹形が美しい常緑針葉樹で、単木として利用されるほか、萌芽力が特に強く、枝葉が密生し蒸れに強い特性を利用して、生垣や高生垣としてよく利用されます。刈り込み回数を増やすと、完成度の高い美しい生垣になります。耐潮性にも優れています。
レイランドサイプレス ‘ゴールド ライダー’ レイランドサイプレスは1985年にモントレーイトスギとアラスカヒノキとの間に、属間雑種として作出された樹木です。‘ゴールド ライダー’はその園芸品種で、鮮やかな黄金葉が魅力です。葉は刈り込みに強く、蒸れにくいという特性があり、広く世界に植えられるようになりました。萌芽力が強いので、トピアリーや生垣にも適しています。
レモン 果実の爽やかな香りと酸味のある果汁、初夏の花の香りが魅力の柑橘類の一つです。最近は耐寒性のある品種も流通していて、関東南部以南の暖地では、家庭果樹の一つとして栽培されているのをよく見かけます。果実は紅茶やお菓子、果汁入りの清涼飲料水などのほか、魚や肉などの匂い消しなどにも使われ、広く親しまれています。
レモングラス ススキによく似た姿で、茎葉にレモンと同じシトラールが多く含まれており、レモンと同じような香りがすることから名前がつきました。レモンと異なり酸味はありませんが、爽やかな香りが魅力です。東南アジアなどの熱帯や亜熱帯のハーブとしてよく知られ、香辛料としてスープなどの料理に多く用いられるほか、薬用として脳血栓などの予防にお茶代わりに飲まれています。
レモンタイム コモンタイムとブロードリーフタイムとの種間雑種といわれ、レモンの香りに似た爽やかな香りが魅力です。株全体に芳香があり、スープやシチューなどの料理のほか、魚介類の匂い消し、ハーブティーなどに利用するほか、抽出した精油は薬効が高く、せき、たん、ぜんそく、胃弱、胃けいれんなどの改善に効果があるといわれています。
レンギョウ 早春に黄色の美しい花をつけることからよく知られた落葉低木で、中国原産です。花はレンギョウの仲間ではやや遅咲きで、葉に先立って丸みのある4弁花で橙色を帯びた黄色の花をつけます。枝は細く長く伸び、つる植物のような姿になり、地面につくとそこから根を伸ばします。寒さや暑さに強く、公園や庭園の寄せ植えや生垣などに利用するほか、枝がつる状に伸びる特性を利用して、壁面上部に植栽して下垂させて壁面緑化に使っても効果的です。