
「ム」から始まる植物


ムクノキ
里山の荒れ地や雑木林の林縁などに見られ、樹高20mほどになる落葉高木です。秋に黒紫色に熟す実は、甘く干し柿に似た味がします。名前は葉の裏がざらざらしていて、ものを磨くのに利用していたことから「磨くの木」の転訛したものと言われています。
ムクロジ
あめ色に熟した2~3cmほどの実が鈴なりになった姿や、秋のやや赤みを帯びた美しい黄葉などが魅力の落葉広葉樹です。果皮はサポニンを含み、水に浸けるとよく泡立つことから、昔から石鹸の代わりに洗濯や洗髪などに利用し、親しまれてきました。種子は黒く1㎝ほどの丸い形で、堅く、羽根つきの球や数珠に使います。歴史のある古い公園や、神社仏閣の境内や周囲の社寺林などに植えられていることが多く、自然分布は本州中部以西ですが、関東地方など、より北の地域でも見ることができます。